切さんしょ -きりさんしょ-

山椒のガクを乾燥させ細かくして餅に練り込んで作ったお菓子です。
切さんしょ

商品のご案内

北国の城下町に伝わる年の瀬の風物詩

12月17日ー年の瀬も迫り、城下町鶴岡では雪もちらつき始めます。

その日は観音様のお歳夜。

鶴岡市旧七日町の観音堂は一年の厄落としにだるまを買い求める参拝客で賑わいます。
鶴岡ではこの観音様のお歳夜に、縁起菓子として「切山椒」が買い求められてきました。

鶴岡の「切山椒」は、こくのある黒糖と山椒がピリッときいた細長く切られたもち菓子です。山椒の果皮を乾燥させて粉にし、ふっくらと蒸しあげたお餅に混ぜながら練り上げることで、柔らかな歯ざわりを作り出しています。

山椒はその強い芳香から古くから魔除けとして、また一度にたくさんの実をつけることから子孫繁栄につながる縁起物とされてきました。鶴岡では厄除けに鬼門の位置にとげがある山椒の木を植える習慣があることから、山椒が使われている「切山椒」は厄を祓い新年に良きことあれと願う年の瀬の風物詩として長らく鶴岡の人々に愛されてきました。

商品情報

原材料・アレルギー

原材料・製造過程へのこだわり

丁寧に時間をかけて風味を引き出した山椒の粉

師走が近づいてくると市内の菓子店では切山椒作りが始まります。

当店ではその年の切山椒に使う山椒の実を9月から集め始めます。

鶴岡で採れた赤く熟した山椒の実をじっくり天日干しで乾かします。

そしてしっかり乾いた山椒の実をひとつひとつ手作業で皮と種により分けていきます。

2ヶ月ほどかけてようやくより分けた山椒の皮だけを粉にして切山椒に使います。

大変時間がかかる工程ですが、風味が良い切山椒を作るために手間暇を惜しみません。

口中に広がる、優しい甘さと山椒の香り

長い時間を掛けようやく出来あがった山椒の粉を、黒糖と共に餅に練りこみます。板状に伸ばし細くカットすれば、鶴岡名物「切山椒」のできあがり。一口食べると、黒糖のやさしい甘さとコク、そして爽やかな山椒の香りが口いっぱいに広がります。

11月中旬から12月中旬までわずか1ヶ月のみ鶴岡市の菓子店に並ぶ縁起菓子「切山椒」。鶴岡で愛されてきた年の瀬の風物詩「切山椒」が今年もようやくできあがりました。

切さんしょ

木村屋のお菓子